女性の漢方療法(冷え症)

はじめに

PMSや月経随伴症状による影響

全国の18歳~49歳のフルタイムで働く女性2,000名を対象としたアンケート調査によると、約半数の女性がPMS(月経前症候群)や月経随伴症状により仕事のパフォーマンスが低下していると回答しました。具体的な影響は以下の通りです:

  • 仕事の出来がいつもの半分以下:45%
  • 仕事の出来がいつも通り~6割程度:55%

また、不規則な月経や不正出血など月経に関連するトラブルを経験した女性のうち、以下の対応状況が分かりました:

市販薬を服用した:23.1%

何もしていない:44.6%

病院を受診した:33%

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冷え症の現状とその対処法

日本の女性の約7割が冷え症といわれ、冷える部位も全身、手足、下半身などさまざまです。自分は冷え症ではないと思っていても、以下のような症状がある場合、冷え症が隠れている可能性があります:

  • 太りやすい
  • むくみやすい
  • 肌荒れ
  • イライラ
  • 肩こり、頭痛、便秘、月経痛など

日常での対処法

冷え症を改善するには、生活習慣の見直しが重要です。以下の方法が推奨されます:

  • 身体を温める食べ物を摂る
  • 適度な運動習慣を身につける
  • ストレスをためない
  • ゆっくりお風呂に入る
  • 温めグッズを活用する

医薬品や漢方による治療法

冷え症の原因として、貧血、甲状腺機能異常、女性ホルモンの分泌低下などが隠れている場合があります。また、漢方では冷え症を治療の対象と考え、以下のように「気・血・水」のバランスの乱れを整えます:

  • 気の異常:気虚
  • 血の異常:お血・血虚
  • 水の異常:水毒

主な処方例:

  • 加味逍遙散
  • 十全大補湯(手足)
  • 温経湯
  • 桂枝茯苓丸
  • 人参栄養湯(手足)


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