フアイア/カイジ顆粒(Huaier, Trametes robiniophila Murr)ががん患者の免疫機能に与える効果

この研究では、フアイア顆粒(Huaier, Trametes robiniophila Murr)ががん患者の免疫機能に与える効果を評価するために、ランダム化比較試験(RCT)29件を分析しました。

🔬【方法】

  • 文献検索:PubMed、Embase、Cochrane、CNKIなど8つのデータベースから2023年7月までに公開されたRCTを対象。
  • 対象:フアイア顆粒を通常治療に加えた群 vs 通常治療のみの群
  • 評価項目:
    • Tリンパ球(CD3⁺、CD4⁺、CD8⁺、CD4⁺/CD8⁺比)
    • 免疫グロブリン(IgA、IgG、IgM)
    • NK細胞(ナチュラルキラー細胞)

📊【主な結果】

合計2206人のがん患者(肝臓、乳がん、胃がん、大腸がん、肺がん、上咽頭がん)を対象にしたメタ解析により、以下の効果が確認されました:

免疫指標 改善度(平均差) 信頼区間(95%CI) CD3⁺細胞 +6.95% 4.42〜9.48 CD4⁺細胞 +5.53% 4.22〜6.83 CD4⁺/CD8⁺比 +0.35 0.25〜0.45 IgA 大幅に上昇 SMD: 1.18 IgG 大幅に上昇 SMD: 1.71 IgM 中等度の上昇 SMD: 0.83 NK細胞 +5.01% 3.61〜6.40 CD8⁺細胞 有意差なし -1.35(CI含む0)

🧾【要約】

フアイア顆粒は、がん治療の補助療法として、免疫力(特にT細胞や抗体の分泌)を高める効果があることがわかりました。免疫力が向上することで、治療中の感染症リスクや再発の可能性を下げる効果が期待されます。

特にCD4⁺T細胞(ヘルパーT細胞)やNK細胞の増加が顕著で、がん細胞に対する免疫応答の強化が示唆されました。


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